2020/02/27
Kissing you (1996) Des’ree
マスターの中で『ロミオとジュリエット』といえば、1996年にバズ・ラーマン監督で制作されたレオナルド・ディカプリオ主演のアメリカ映画でございました。シェイクスピア原作のストーリーはそのままに時代設定を現代に変えて、バズ・ラーマンらしい大胆な演出と、ディカプリオの超セクシーなロミオが、とても印象的です。今でこそオジサン化してしまったディカプリオですが、当時はまだ痩せていて若さに苦悩するロミオを美しく繊細に演じていました。監督のバズ・ラーマンは、後に制作するミュージカル映画『ムーラン・ルージュ』(2001年)とも共通しますが、古典的なストーリーを鮮やかな映像とゴージャスなセットで蘇らせるのが非常に得意で、そのスピード感あふれる映像は高く評価されています。
一方、マスターのお母さんにとっては、やはりオリビア・ハッセーのジュリエット役が有名な1968年制作のイタリア映画が、『ロミオとジュリエット』のようです。当時16歳、若かりし頃のハッセーは本当に本当に綺麗で、その美しさに多くの観客が虜になりました。音楽はイタリアを代表する作曲家のニーノ・ロータが担当していて、ゴッドファーザーの愛のテーマなどと共に半世紀以上の時を超えて、今でも多くのファンに愛されています。
今回ご紹介する『キッシング・ユー』は、イギリスのソウル歌手Des’reeによって1996年版の映画のために書き下ろされた曲で、ジュリエットとロミオが初めて出会うシーンで愛のテーマとして歌われます。今はそばにいない相手に向かって、“I’m Kissing You”“わたしはキスしているのよ あなたはどこにいるの？”と呼びかけるのは“I Love You”と呼びかけるよりも詩的で、切なさと純粋さがより一層伝わりますね。
この歌を初めて聴いたのはマスターがまだお子ちゃまだった15歳くらいの頃だったでしょうか。大人になるにつれ(つまりは男と女の酸いも甘いも知るようになるにつれ)、歌の良さがより理解できるようになり、どんどん心の内側に入ってくる感じがしたものです。今ではそんな感情もすっかり超越してしまいましたけどね…。デズリーのファンだった監督からのオファーで、かけがえのない一曲がこの世に生まれたことに、マスターはとても感謝しています。
素晴らしい音楽に、ありがとう。
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NO MUSIC, NO LIFE.
美味しいコーヒーと一緒に、音楽を楽しみましょう